珪藻土の長所・良いところ
珪藻土は、植物性プランクトンである珪藻が、海底や湖底に堆積して化石化した天然の鉱物のことです。
珪藻のナノメーター単位の孔が無数に並ぶ多孔質構造により、さまざまな特徴を備えています。
珪藻土には、空気中の有害物質を吸着する性能があります。
活性炭に似た構造で、臭いや有害物質を吸収してくれるのです。
また室内の湿度を調整する調湿性能や、断熱性能なども備えています。
壁の仕上材としては、かなり理想的な性能を備えているのです。
壁の仕上げとして塗ると、広い面積に使用することができます。
その為に、珪藻土の持つ有害物質を吸着する性質や調湿性能を効果的に発揮できるのです。
珪藻土の短所・悪いところ・欠点
珪藻土を壁などの仕上げ材として利用する場合、固めるための材料を混ぜる必要があります。
この固める材料によって、珪藻土の長所が かなり失われてしまいます。
良心的なメーカーの製品は、長所をできるだけ殺さない使い方ができますが、一般的なメーカーの製品は化学製品などがたくさん混ざっている場合もあるので注意が必要です。
有害物質の吸着を売りにしながら、固める材料の中に有害物質が含まれている場合もあるのです。
この有害物質吸着性能には、限界があります。
限界を超えて吸着した分は、温度次第(室温が高くなる)では放出されてしまう可能性があるという点も、弱点といえるでしょう。
調湿性能や断熱性能などについては、一般的に使われる珪藻土仕上は非常に薄いために、さほど大きな効果はありません。
さらに固める材料の寿命や耐久性が、そのまま壁仕上げ自体の寿命や耐久性となりやすいのです。
住まいに珪藻土仕上げを行う場合は、製品次第で効果が大きく違うという点に注意が必要です。
また有害物質吸着効果以外の性能については、さほど期待しないできないという点も考慮する必要があります。
基本的には、珪藻土は優れた壁仕上げの材料なのですが、使い方次第で性能が大きく変わります。
珪藻土の特徴を最大限に生かすことのできる製品を選ぶことが、一番大切なのです。