鉄骨造の長所・良いところ
鉄骨造による住宅は、薄い鉄板を利用する軽量鉄骨造と厚い鉄板を利用する重量鉄骨造に分けられます。
重量鉄骨による住宅は かなりの少数派で、鉄骨造の住宅の多くは軽量鉄骨造となります。
そこで軽量鉄骨造の住宅を前提として、長所と短所を比較します。
鉄なので、基本的にシロアリの被害はありません。
また鉄自身は燃えないので、火事の際の炎の広がり方は、木造より若干遅くなります。
安定した材料である鉄を有効に活用することで、強度のばらつきの少ない住まいを作ることが出来ます。
また薄い鉄を使用するので、比較的軽い建物となります。
壁の間隔を広く出来るので、広い空間を作りやすい点も特徴といえるでしょう。
鉄骨造の短所・悪いところ・欠点
鉄骨造の住宅は、鉄部分の弱点がそのまま住宅の弱点になります。
鉄は錆びるので、防錆処理が必要です。
特に表面に傷が付くと、錆びやすくなります。
薄い鉄は錆びてしまうと強度が極端に低下してしまいます。
火災の際には、鉄は燃えないものの熱で弱くなります。
住宅火災の際における、倒壊の危険性は木造と同等くらいとなります。
また鉄は熱を通しやすいので、断熱性能を考えると、木造より不利になります。
鉄部分に、結露が発生することも多くなります。
結露は鉄が錆びる原因にもなるので、重大な問題なのです。
鉄骨造の住宅では、鉄の性能が住まいの性能に直結します。
長所は、大きな空間を比較的簡単に作ることが出来る点です。
鉄の安定した性能のおかげで、寸法が安定して作りやすくなるという長所もあります。
それを有効に利用して、工事期間の短縮が出来るのです。
とはいえ、火災の際には木造と比べてもほとんど利点はありません。
また錆びる点と熱を伝えやすいという点が、住まいの耐久性と断熱性能では大きな弱点となります。
高温多湿の日本において、鉄骨造の住宅は鉄の弱点が特に目立ってしまうのです。
住宅に鉄骨造を採用する場合、鉄の弱点をカバーする使い方が欠かせません。