住まいの長所と短所の研究室
家相の長所・良いところ
家相は、江戸時代から続く住まいづくりの参考書です。
自然な空気の流れを上手く活用する為に必要な部屋の配置や、屋根や構造の形などについても安全な形体が推奨されています。
昔ながらの住まいを作る場合は、非常に有効な内容といえるでしょう。
内容はかなり古いものですが、住まいづくりに関する基本的な考え方としては、重要な内容もあります。
特に構造や増築に関する部分についての内容は、現代の住まいにもぴったり当てはまります。
現代にも通じる内容については、納得できる優れた内容といえるのです。
家相の短所・悪いところ・欠点
家相は極端に言えば、江戸時代の作り方の住まいに関する参考書です。
つまり作り方が大きく変わってしまった現代の住まいには、適用するだけ無駄な内容も多いのです。
特にトイレや台所に関する部分については、換気扇や消臭機能つき便器、ガスコンロやＩＨヒーターなど、最新の設備から考えると、無用な注意点としかいえない内容がほとんどです。
換気扇や燃えにくい材料を使用した現代の住まいでは、特に注意する必要が無いのです。
水廻りに関する家相の内容は、汲み取り式のトイレやかまどの対する内容です。
水洗トイレでシステムキッチンを採用した現代の住まいには、家相の内容の多くは、ほとんど意味を成さないのです。
住まいに家相を適応する場合、現代の住まいに通じる内容であることを確認する必要があります。
純粋に住まいの快適さを考える場合、家相による内容は現代に合わない部分もあるので、十分に検討することが大切なのです。
とはいえ住まいに家相を適応することで、安心感を得る場合もあります。
このような場合は、家相にあっていること自体が住まいの快適さにつながります。
家相を重視する住まいを計画している場合、家相を適応しない部分の工夫で住まいを快適にすることも、設計者の力量といえそうです。
つまり設計者選びの際にも、家相に通じた人を選ぶ必要があるのです。