建築基準法の完了検査

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建築基準法の完了検査の長所・良いところ

建築基準法の完了検査は、確認検査機関などによる完了検査なので、外見で見える部分の合法性をチェックしてくれます。
また場合によっては、隠れた部分が確実に工事が行なわれていることを示す写真の提示を求められることもあります。

このようにチェックを行なう部分については、合法性の確認が出来ます。
適合してなければ、改善を指示され、修正を行なわない限りは検査済証はもらえません。
検査済証を確実にもらうことがポイントとなります。

完了検査を行うことが予定されていると、工事を行なう業者が手抜きをしにくくなります。
指摘されて手直しを行なうよりも、はじめからしっかりした工事を行った方がコストが掛からないので、手抜き工事を防止する効果が少なからずあるのです。

建築基準法の完了検査の短所・悪いところ・欠点

建築基準法の完了検査は、住まいの工事が完了時の1回もしくは工事中を含めても2回の検査しか行われないので、見えない部分のチェックとしては効果が薄い点が弱点です。
特に完了時1回だけの検査では、構造部分についてのチェックが行なえません。

建築基準法の完了検査は、あくまで法に適合していることしか検査しないので、法規に関係しない部分のつくりについてはチェックにはなりません。
検査に合格したから耐久性が確保されているわけではありませんし、不都合が生じた部分を補償してくれるわけでもありません。

完了検査では見える部分の合法性しかチェックしない為に、手抜き工事や工事ミスについては、ほとんど無力ともいえます。
公的な機関から検査済証が発行されたからといって、安心できる住まいとは限らないのです。

建築基準法による完了検査は、合法性を確認するための簡単な検査しか行ないません。
雑談も含めても、30分以下(住まいの大きさや検査機関によっては異なります)で終わってしまうのです。

工事内容の検査としては極めて簡単なので、多くを期待してはいけない検査なのです。
本当に工事内容をチェックしてもらいたい場合は、第三者監理など、他の有効な方法を依頼しなければなりません。

建築基準法による完了検査の最大の利点は、検査があることで手抜きをしにくくなることと、法的な内容について図面の読み取りミスをチェックしてくれることに尽きます。
本当に悪意を持った手抜きや、技術が無い故の工事不良などについては、ほとんどチェックできません。
公の検査ゆえの限界を理解しておくことが、建築基準法による完了検査の効果を考える際には最も大切なのです。

建築確認申請 建築基準法の完了検査 住宅瑕疵担保履行法


   住まいの長所と短所の研究室 アイコン  住まいの長所と短所の研究室 はリンクフリーです。                    2010年11月19日更新

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