JISの長所・良いところ
JIS(日本工業規格)は、国が定める工業標準規格です。
住まいで利用する建材としては、セメント瓦や石膏ボードやパーティクルボード、壁紙や釘など様々な種類の建材がJIS規格に沿って作られています。
JIS規格の有害物質については、ホルムアルデヒドに対する5つの等級が定められています。
さらにシックハウス対策 にかかる建材の測定方法についても、このJIS規格で定められているのです。
JIS規格に適応していることで、建材に必要な性能を満たしていることを確認できます。
特に住まいの耐久性や強度を確保するためには、JIS規格に適応した金物や建材の使用が欠かせません。
JISの短所・悪いところ・欠点
JIS規格は、材料単独で一定の性能を持っていることを保証するだけです。
住まい全体で考えると、材料の性能以上に材料の使い方が大切なのです。
使い方に対する規定としては、非常に弱い部分があります。
JIS規格は寸法に対する規定もあるので、同じ性能の建材でも規格外の寸法にするだけで、JIS規格から外れてしまいます。
建材の性能と寸法などは別々に考える必要があるはずなのに、それを統一してしまっているのが弱点といえるのです。
JISは、住まいに使用する建材の性能を確保するためには重要な規格です。
特に寸法などにも基準があるので、住まいの作りやすさにも貢献しているのです。
とはいえ省エネルギーや省資源を考えると、寸法が規格化されすぎているところがネックになります。
1間が2メートルの住まいでは、91cmを基準に作られた材料を無駄にしてしまうことが多くなる傾向があるのです。
JISは建材の性能を確保するためには必要不可欠な規格なのですが、運用面での柔軟性が必要とされる規格ともいえるでしょう。
寸法と性能を別々に評価することも考慮して欲しい規格なのです。