セメント瓦

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セメント瓦の長所・良いところ

セメント瓦は、セメントに砂や繊維を混ぜて、プレス形成して作った瓦のことです。
厚型スレートと呼ばれることもあります。

作りやすく、大量生産が簡単にできるという特徴があります。
通常は表面に耐久性の高い塗装を施して製品となります。

生産性が高いので、陶器瓦よりコストが安くなるという特徴があります。
また寸法が安定しているところもポイントといえるでしょう。
形が安定しているので、施工しやすいという特徴があるのです。

セメント瓦は不燃材料なので、燃える心配はありません。
塗装の耐久性が高い製品は、耐久性も高くなります。

最近では、かみ合わせ部分の形状の工夫で、防水性能が高くなっています。
形状も伝統的な和風の形からフラットな形など、かなりバリエーションがあります。
表面の塗装でいろいろな色の瓦とすることができます。

和風の形の瓦(J形)は、寸法や形状がJIS規格で決められているので、メーカー間の互換性があります。
修理するための瓦を簡単に入手できる、という特徴があるのです。

セメント瓦の短所・悪いところ・欠点

セメント瓦は、比較的重い屋根になるので、地震に対しては不利になります。
また陶器瓦ほどではないのですが、物が当たると割れやすい点も弱点といえます。

燃えない材料ですが、一度火にあぶられると強度が極端に低くなります。
強度が低くなると、台風や地震の際に瓦が飛んだり落ちたりしやすくなります。
瓦部分が火災に遭ったり隣家の火災であぶられたりしたら、強度のチェックを行って、葺き替えるなどのメンテナンスが必要になる可能性があるのです。

セメント瓦は防水性を高める為に、作られた時代ごとに若干形状が異なってきます。
昔の瓦を補修する際には、形状の確認が必要となるのです。

塗装部分の性能が瓦全体の寿命になってしまうことが多い点も、弱点といえるでしょう。
本体のセメント部分はそれほど水に強くないので、塗装が傷むと本体部分も劣化が進んでしまうのです。

セメント瓦は、コストの安さと色の自由さがポイントです。
寸法が安定していて、施工のしやすさも特徴といえるでしょう。

しかし塗装の耐久性がそのまま瓦の耐久性になってしまうという傾向もあります。
安価な陶器瓦とは価格の差が少ないので、メンテナンスコストまで考えると、かなり微妙な屋根材料といえるのです。

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