耐震構造

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耐震構造の長所・良いところ

耐震構造は地震や台風の際に住まいにかかる力に耐えるために、必要不可欠な構造です。
筋かいや合板、鉄筋などを利用して、地震や台風の際にかかる横からの力に耐えます。

昔の住宅では土壁や貫などで、耐震構造を成立していました。

現在では筋かいや合板、鉄筋などを利用すると比較的簡単に構造の強さが計算できるので、住宅における強度のチェックに活用されています。

免震構造などを採用した住まいでも、耐震構造の部分も必要となります。
長所というより、住まいの安全の為には なくてはならない構造といえます。

耐震構造の短所・悪いところ・欠点

耐震構造は住まいが変形しない(しにくい)ことで強度を確保する考え方なので、地震の際に受ける力を直接受けてしまいます。

つまり、昔の住まいより家具の倒壊などの被害が生じやすくなります。
(昔の住宅は、適度に変形することで地震の揺れる力を逃がしていたので、室内の揺れは比較的ゆっくりで、家具の倒壊などによる被害は少なかったのです)

住まいの中で耐震構造部分をバランスよく配置しないと、予定している強度を確保できない場合もあります。

筋かいや合板などの耐久性が、そのまま住まいの耐久性ということになってしまいます。
古い住宅では金物や合板が劣化している可能性も高く、強度が下がっていることもあります。
その為、200年住宅への適応としては疑問が生じてしまうことも問題でしょう。

筋かいには金物が必要です。
木材の中に金物があると結露しやすく、水が溜まった その部分が腐敗する可能性が高くなります。
合板は接着剤の強度がなくなった時点で、住まい全体の強度もなくなる事になるのです。

耐震構造は、住まいづくりの上では無くてはならないものですが、その部分の耐久性には十分注意する必要があります。
筋かい金物には結露対策、合板の強度が無くなった場合のメンテナンスなど、解決が難しい課題もあるのです。

耐震構造部分の耐久性に配慮した住まいづくりは、住まい全体を長持ちさせる為には欠かせないものといえるのです。

注:耐震構造は、大きな地震の際、建物が倒壊しないことを前提にしています。
倒壊までには至らないでも、窓が壊れたり、壁にヒビが入ったりすることも多い構造なのです。
ですから、耐震構造でも地震保険に入ることが重要といえるのです。

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   住まいの長所と短所の研究室 アイコン  住まいの長所と短所の研究室 はリンクフリーです。                    2010年10月19日更新

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